ポルトガルの首都リスボンを拠点とするカスタムビルダーHoly Moly Co.が、Yamaha Ténéré 700をベースにした魅力的なカスタムバイクを製作しました。アドベンチャーバイクを独自の美学でタイムマシンのように仕上げた一台は、機能性と美しさを兼ね備えた作品となっています。
Holy Moly Co.のデザイン哲学
Holy Moly Co.は、太陽が降り注ぐリスボンの起伏に富んだ風景の中で、独自のブランドアイデンティティを確立しているビルダーです。彼らの作品は、機能美とクラシカルな要素を融合させた独特のスタイルが特徴となっています。 今回ベースとなったYamaha Ténéré 700は、オフロード性能とオンロードでの快適性を両立させたアドベンチャーバイクです。688ccの並列2気筒エンジンを搭載し、軽量なシャシーと相まって高い走破性を誇ります。Holy Moly Co.は、この素性の良いベースマシンを、さらに洗練されたカスタムバイクへと進化させました。 カスタムの方向性は、余計な装飾を削ぎ落としたミニマルなアプローチです。オリジナルの大型フェアリングやスクリーンを取り払い、よりスリムでアグレッシブなシルエットを実現しています。フロント周りはシンプルなヘッドライトマウントに変更され、クラシカルな雰囲気を醸し出しています。
カスタムの見どころと技術的工夫
最も目を引くのは、カスタムメイドのタンクとシートカウルです。Holy Moly Co.は、オリジナルの樹脂製タンクカバーを廃し、金属製の美しいフューエルタンクを製作しました。流麗なラインを描くタンクは、まるで過去の名車から時空を超えてやってきたかのような佇まいです。 シート周りも大幅に手を加えられており、カスタムのレザーシートが装着されています。シートカウルはタンクのラインと調和するようデザインされ、一体感のある仕上がりとなっています。リアフェンダーも短縮され、軽快な印象を強調しています。 足回りにも注目です。オフロード走行を想定したブロックパターンのタイヤを装着しながらも、ホイールやサスペンションは丁寧に仕上げられており、ラフロード性能を損なうことなく美しさを追求しています。エキゾーストシステムもカスタム品に交換され、視覚的にも聴覚的にも満足度の高い仕様となっています。 カラーリングは落ち着いたアースカラーを基調とし、ロゴやグラフィックは最小限に抑えられています。この抑制の効いた配色が、かえってバイク全体のフォルムを際立たせる効果を生んでいます。細部に至るまで丁寧に仕上げられたこの一台は、Holy Moly Co.の職人技術と美的センスの結晶といえるでしょう。
まとめ
Holy Moly Co.によるYamaha Ténéré 700のカスタムは、現代的なアドベンチャーバイクにクラシカルな要素を融合させた秀作です。機能性を損なうことなく美しさを追求する姿勢は、真のカスタムビルダーの仕事といえます。ポルトガルから発信されるこの独創的なスタイルは、世界中のカスタムバイク愛好家に新たなインスピレーションを与えることでしょう。アドベンチャーバイクのカスタムシーンに新風を吹き込む一台として、今後も注目される作品となりそうです。