Bultaco 340 TSSが生んだ最速の静止画、Jets Foreverの一台

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Bultaco 340 TSS Jets Forever

Jeff DuvalによるビルドプロジェクトJets Foreverが、Bultaco 340 TSSをベースにした新作「Montjuich Class 340 TSS Competition Client」を発表しました。ヨーロッパの軽量ロードレーサーとアメリカ西海岸のドラッグマシンという、対照的な二つの文化を融合させた独自コンセプト「Montjuich Class」の最新作であり、停止していてもスピード感が漂う仕上がりとなっています。

Bultacoと340 TSSの背景

Bultacoは1958年、Francisco「Paco」Bultóによってスペインで創業されたブランドです。創業後まもなくレース活動に参入し、ロードレース、トライアル、モトクロス、エンデューロといった多岐にわたるカテゴリーで存在感を示しました。同社のTSSシリーズは、市販レーサーとしてサーキット活動の最前線を担った存在であり、極限まで軽量化されたシンプルな車体に、パワーを増していく2ストロークシングルエンジンを搭載していたことが特徴です。 今回のベース車である340 TSSも、そうしたBultacoの競技志向の血統を継ぐモデルです。ビッグボアの2ストロークシングルエンジンを搭載し、もともと軽量かつシャープな走りを追求した設計思想を持つ一台であり、Jets Foreverの「Montjuich Class」というコンセプトを表現する上で、まさに理想的な素材といえます。 なお「Montjuich」という名称は、Bultacoと縁の深いバルセロナのMontjuïc Circuitに由来しています。カスタム作品名としてhを省いた表記が用いられているのも、こだわりのポイントです。

カスタムの見どころと意義

本作最大の見どころは、極端に引き伸ばされたプロポーションと、存在感抜群の大型エキスパンションチャンバーです。ヨーロッパのロードレーサー的な軽快さと、アメリカのドライレイクで培われたストレートスピード志向のスタイリングが融合し、視覚的にも独特の緊張感を生み出しています。まさに「TSS(Competition)」の名にふさわしい、走りへの本気度が伝わるルックスです。 Jets Foreverが掲げる「Montjuich Class」というコンセプトは、単なる懐古的なレストアではなく、異なる文化・時代のレーシングDNAを一台に凝縮する試みです。Bultacoという歴史あるスペインブランドの競技用モデルをベースに選んだことで、そのコンセプトはより説得力を持って表現されています。長く伸びたホイールベース、シンプルながら緊張感のある車体構成は、見る者に「今にも動き出しそうな一台」という印象を強く与えます。

まとめ

Jets Foreverによる「Montjuich Class 340 TSS Competition Client」は、Bultaco 340 TSSという歴史的な2ストロークレーサーを土台に、ヨーロッパのロードレース文化とアメリカのドラッグレーシング文化を掛け合わせたユニークなカスタムです。ビッグボアの2ストロークシングル、大胆なエキスパンションチャンバー、そして引き伸ばされたプロポーションが融合し、静止していてもスピードを感じさせる一台に仕上がっています。Bultacoというブランドの競技志向の歴史を再解釈した本作は、旧車ファン・カスタムファンともに注目すべき仕事といえるでしょう。