Yamahaが2016年にXSR900を発表した時、それは単なるレトロバイクではなく、トロイの木馬のような存在でした。1970年代からインスパイアされた燃料タンクカバーと丸型ヘッドライトの下には、847cc(後に890cc)CP3インライン3気筒エンジンという”やんちゃ”な心臓が搭載されていました。この「クロスプレーンコンセプト」エンジンは、現代の名機として高い評価を得ており、カスタムビルダーたちを魅了し続けています。今回は、BIKE EXIFが厳選したXSR900のカスタム作品6台をご紹介します。
XSR900の魅力とカスタムベースとしての素性
XSR900は、ネオレトロスタイルと現代的なパフォーマンスを融合させたモデルとして登場しました。その最大の魅力は、MT-09由来のCP3エンジンにあります。このクロスプレーンコンセプトエンジンは、不等間隔爆発による独特のフィーリングと力強いトルクを実現し、ストリートからワインディングまで幅広いシーンで楽しめる特性を持っています。 車体構成も優れており、軽量なフレーム、現代的なサスペンション、そして十分な制動力を持つブレーキシステムが標準装備されています。これらの基本性能の高さが、カスタムビルダーたちにとって理想的なキャンバスとなっています。エンジン特性を損なうことなく、外装やハンドリング特性を自由にアレンジできる懐の深さが、XSR900をカスタムベースとして人気の理由です。
6台のカスタム作品に見る多様性
BIKE EXIFが選んだ6台のカスタムXSR900は、それぞれが異なるアプローチでこのプラットフォームの可能性を引き出しています。カフェレーサースタイルからスクランブラー、モダンストリートファイターまで、ビルダーたちの創造性が光る作品が揃っています。 あるビルダーは、よりクラシカルな方向性を追求し、タンク形状の変更やシートカウルの追加、ビンテージ風のハンドルバーなどでタイムレスな美しさを表現しています。一方で、別のビルダーは現代的な解釈を加え、カーボンパーツやCNC加工のアルミニウム部品を駆使し、未来的なストリートバイクへと昇華させています。 サスペンションのアップグレード、エキゾーストシステムの変更、ホイールのカスタム化など、機能面での向上も各ビルダーが重視しているポイントです。CP3エンジンの特性を最大限に活かすため、吸排気系のチューニングを施した作品も含まれており、見た目だけでなく走行性能も追求されています。
まとめ
Yamaha XSR900は、現代的なパフォーマンスとレトロなスタイリングを両立させた希有なモデルであり、カスタムビルダーにとって無限の可能性を秘めたプラットフォームです。CP3エンジンの優れた特性と、汎用性の高い車体構成が、多様なカスタム方向性を可能にしています。今回紹介された6台の作品は、カフェレーサーからスクランブラー、モダンストリートファイターまで、XSR900が持つ懐の深さを証明しています。これらの作品は、オリジナリティとクラフトマンシップの融合であり、バイクカスタム文化の現在を象徴する存在と言えるでしょう。XSR900は今後も、多くのビルダーたちにインスピレーションを与え続けることは間違いありません。